家族だけで探すのは困難を極める、高齢者の徘徊。見守りSOSネットワークは、そんな家族の「困った」をサポートするサービスだ。
このサービスは、警察や自治体、地域包括支援センター、民間団体などにより構成されている。地域ごとにSOSネットワークがあるので、自分が住んでいる場所のサービスを活用できる。
認知症の高齢者が徘徊し、行方が分からなくなった時、家族はまず警察に届け出をして捜索を依頼する。警察はSOSネットワークの事業所または地域包括支援センターへ連絡して、行方が分からなくなった方の氏名、特徴、いなくなった時間などの情報を提供する。そして、SOSネットワークから、市役所などの行政、地域の民生委員、大型スーパーや駅などの公共交通機関へ情報を共有する。
こうして地域皆で行方が分からなくなった高齢者を探していく。SOSネットワークを利用すると、このような仕組みで徘徊する高齢者を探すことができる。地域の方々と協力して探すことで、早期発見につながるので、ぜひとも活用しておきたいサービスだ。
SOSネットワークの利用には、事前登録が必要だ。対象となるのは、65歳以上の高齢者で、認知症を患い、徘徊の可能性がある人に限られている。住まいの自治体役場で登録できるので、確認してみると良いだろう。
超高齢化社会の現代。徘徊により行方不明になる方は年々増加傾向にある。なかには事故に巻き込まれたり、徘徊中に転んで怪我をしたり、最悪亡くなってしまうケースもあるので、見守りSOSネットワークのようなサービスは今後ますます必要とされていくだろう。